コーヒーと小説 庄野雄治 ミルブックス
徳島のコーヒーロースター庄野雄治さんによる短編小説のアンソロジー。
コーヒーにあう小説を集めたもので、コーヒーにまつわる小説集ではない。
庄野さんご自身による「はじめに」と「おわりに」には、ハードボイルドな感じがでていてよかった。
二時間くらいで書いたらしい。
「はじめに」は、こんな文章から始まる。
夢も希望もない人生を送っていたのだけれど、子どもが生まれる直前に会社を辞めて、自身の足で歩いて行くと腹をくくった。
「たかがコーヒーだから、細かいことは気にしないでいいんです」と言う庄野さんが、割と大雑把に淹れてくれたコーヒーは、おいしかった。